本研究室の研究活動に参加しているB3の杉崎君が平成30年4月に行われた春期試験にて、基本情報技術者試験を受験し、見事、合格しました。
この資格は、システムエンジニア系の企業に就職すると取得を義務化されることが多く、学生の中に取得することが望ましいとされています。
今回、筑波技術大学保健科学部情報システム学科では、2名の全盲の学生さんが合格し、杉崎君はその中の1名となりました。
試験に関しての感想を尋ねたところ、点字の試験問題で特にプログラムのソースコードの読み取りが大変だったそうです。
普段、パソコン上でのコーディング作業が音声ガイドになるため、音声によるコード把握に慣れてしまって、逆に、点字で表現されたソースコードに接する機会が少なく、点字を読むことが困難なわけではないが、内容の把握は感覚的に難しかったとのことです。
考えてみますと、教官が学生時代のころは、パソコンによる文書編集(一太郎など)が普及しだした時期でしたが、当時を思い起こすと、キーボードでの文書作成(作文)は感覚的に違和感があってなかなか文章が書けず、まずは、鉛筆を握って文書を作成した上で、清書のためにパソコンを使っていたことが思い出されます。
ひょっとすると、今回の点字での内容把握の困難さというのは、パソコンで文書を書き出すという作業に慣れない時期の時の感覚的な問題と似ているのかもしれません。
何はともあれ、教育の質を一層上げるために、学生には様々なチャレンジをさせていきたいものです。